一眼レフカメラ①【初級編】 F値【絞り値】について

お散歩カメラ

目次

F値【絞り値】って何?

カメラを使う上で知っておきたいことのひとつに、F値【絞り値】というものがあります。
カメラをこれから触ってみたい、買ったけどまだあまり詳しくわからない、小難しいことは後回しって方に簡単に説明しますと、写真を撮る際にはシャッターが開いた瞬間に光がカメラの本体に入り込み映写するのですが、その穴のサイズを数値化したものが=F値【絞り値】と思っていただいてもいいかと思います。

※下の表を見るとわかるのですがF値は数字が小さいと光の量が多く、反対に数字が大きいと光の量は少なくなります。
ややこしいですがここはしっかりと覚えておきましょう

F値F1.8  F2.8  F3.5  F4  F5.6  F6.3  F8  F9  F10  F11  
絞り穴開放 ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  絞り
光の量多い ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  少ない
ボケみ多い ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  少ない
被写界深度浅い ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  ⇒  深い


F値の数字が小さいほどよくボケる

小難しいことはぶっ飛ばしていただいて結構なので、とりあえず書きますね。
絞り穴といわれる羽根がレンズにはあるのですが、F値の数字が小さいとその絞り穴が大きく、光が入り込みやすいんです。
光が入ることでの影響で背景や、ピントを合わせていない場所にボケができやすいんです。【前ボケ】や【後ろボケ】というやつですね。
簡単に言うと、絞りを開放側にすればするほど、ピントの合う範囲が狭くなるためです。




この写真は蓮の葉っぱに溜まった水滴にピントを合わせています。
手前の葉っぱは完全にボケています。【前ボケ】

カメラ情報
モデル名  Nikon D800 フルサイズ
レンズ   35mm F/1.8G (単焦点)
焦点距離   35mm
フォーカスモード AF-S
AFエリア  シングル
露出    絞り値         f/1.8
      シャッタースピード   1/1000秒
      露出モード       マニュアル
      露出補正        +0段
      測光モード       中央部重点測光
      ISO感度        オート(220)  




蓮の花にピントが合っています。後ろのお寺はかなりぼけているのがわかります。【後ろボケ】
肉眼で見た時と違った世界がそこにあります。カメラの楽しさの一つですね。

カメラ情報
モデル名  Nikon D800 フルサイズ
レンズ   35mm F/1.8G (単焦点)
焦点距離   35mm
フォーカスモード AF-S
AFエリア  シングル
露出    絞り値         f/1.8
      シャッタースピード   1/1000秒
      露出モード       マニュアル
      露出補正        +0段
      測光モード       中央部重点測光
      ISO感度        オート(110) 




アジサイの花にピントが合っています。後ろの葉っぱはボケていていい具合です【後ろボケ】
葉っぱの後ろは陰になっている部分で、実際にはこんなに暗くはありません。
レンズの効果で背景が暗くなっています。紫と緑と黒のいい写真になりました。

カメラ情報
モデル名  Nikon D800 フルサイズ
レンズ   35mm F/1.8G (単焦点)
焦点距離   35mm
フォーカスモード AF-S
AFエリア  シングル
露出    絞り値         f/1.8
      シャッタースピード   1/1000秒
      露出モード       マニュアル
      露出補正        +0段
      測光モード       中央部重点測光
      ISO感度        オート(400)




F値が大きいとパキッとした写真が撮れる

函館市の西部地区 (空が残念です・・・)
風景全体にピントを合わせたかったのでF値を9にして撮影しました、これ以上F値を絞る(=F値を大きくする)とまた新たな問題が出てくる可能性があるので、F値を絞るのは大体9くらいまでにしています。
その理由はまた違う記事にアップしようと思いますので、今はF値が小さい=ボケやすい・F値が大きいとピントが合いやすいと覚えててください。

カメラ情報
モデル名  Nikon D800 フルサイズ
レンズ   タムロン28-75mm F/2.8G
焦点距離   55mm
フォーカスモード AF-S
AFエリア  シングル
露出    絞り値         f/9
      シャッタースピード   1/500秒
      露出モード       マニュアル
      露出補正        +0段
      測光モード       中央部重点測光
      ISO感度        オート(400)




F値が小さいと速いシャッタースピードで写真が撮れる

F値の数字が小さくなることによってレンズの中の羽根が開くので、取り込める光の量が多くなります。そのため、写真が適正に撮れるための光が十分に取り込めるようになり、シャッタースピードを速くすることが可能になります。
仮にシャッタースピードが速すぎると、十分な光が得れないので写真自体が暗くなるからです。

※F値とシャッタスピードとISOは非常に密接な関係なのでこちらも違う記事で書こうと思います。




明るい写真が撮れる

F値が1.8なので、室内にもかかわらずシャッタースピードを1/800秒まで下げてもこの明るさ
そして猫の鼻にピントが合っているのがわかります。
(通常であれば室内撮影時にシャッタースピードが1/800秒は暗いです。F値を5.6で撮った場合はシャッタースピードが1/100秒程度になるので、動く被写体ならブレる恐れがあります)

カメラ情報
モデル名  Nikon D800 フルサイズ
レンズ   35mm F/1.8G (単焦点)
焦点距離   35mm
フォーカスモード AF-S
AFエリア  シングル
露出    絞り値         f/1.8
      シャッタースピード   1/800秒
      露出モード       マニュアル
      露出補正        +0段
      測光モード       中央部重点測光
      ISO感度        400




こちらの写真は何とシャッタスピードが1/1000秒
無駄な速さですが、あくびの瞬間をとらえちゃいました(笑)

カメラ情報
モデル名  Nikon D800 フルサイズ
レンズ   35mm F/1.8G (単焦点)
焦点距離   35mm
フォーカスモード AF-S
AFエリア  シングル
露出    絞り値         f/1.8
      シャッタースピード   1/1000秒
      露出モード       マニュアル
      露出補正        +0段
      測光モード       中央部重点測光
      ISO感度        400




F値の範囲はレンズによって変わってくる


F値の範囲はレンズによってさまざまです、ものによっては大きく開きがあるものから、一つの数値のみのものもあります。
それぞれに特徴があり、使うシーンも違ってきます。
例を挙げると、単焦点レンズ、開放F値(そのレンズの一番小さいF値のことをいう)が変化しないレンズ、望遠レンズなど・・・
種類や仕様によって変わるので、一概にどれがいいというものではありません
(一眼レフカメラのレンズは交換式ですので、多岐にわたり様々なレンズが存在します、レンズの話はまた違う記事で書こうと思います)




F値の数字の間隔は一定ではない

F値の数字は一定間隔で刻まれているのではなく、ある一定の法則に基づいて増えたり減ったりしています。
計算がややこしいので今回は割愛します。




F値で得られる光の量


F値と光の量の違い   例: F値5.6を基準にした場合

F1.4F2F2.8F4F5.6F8F11F16F22
16倍8倍4倍2.8倍01/21/41/81/16

計算は割愛させていただいているので、サクッと簡単に説明しますと、例えば、F2.8からF2にすると光の量は2倍になり、反対にF5.6でからF8にすると光の量は半分になるという具合です。




まとめ
  • F値は最初に完璧に覚えようとするとかえって難しく考えてしまうので、F値が小さいとボケる写真、反対にF値を大きくするとパキッとした写真になると覚えておくといいですよ。あとはいっぱい写真を撮って覚えましょう。
  • F値はレンズを通る光の入る量を数値に表したもので、F値が小さいほど光の量が多く、F値が大きいほど光の量は少ない。
  • F値を変化させることによって画質に影響が出る、F値を開放にするほど画質が悪くなり、F値を絞るとある一定のところまでは画質が良くなりますが、そのあと徐々に悪くなる傾向にあります。だから、おおむねF8やF9辺りが画質がいい(レンズにより異なる)
  • そのレンズで設定できる一番小さなF値を【開放F値】という。
  • ちなみに開放F値が小さいレンズを日本人が好むのは、ボケみが出るからだそうです。

下のボタンに「一眼レフカメラ②【初級編】 シャッタースピードについて」のリンクを貼っておきます

    
   


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