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F値【絞り値】って何?
カメラを使う上で知っておきたいことのひとつに、F値【絞り値】というものがあります。
カメラをこれから触ってみたい、買ったけどまだあまり詳しくわからない、小難しいことは後回しって方に簡単に説明しますと、写真を撮る際にはシャッターが開いた瞬間に光がカメラの本体に入り込み映写するのですが、その穴のサイズを数値化したものが=F値【絞り値】と思っていただいてもいいかと思います。
※下の表を見るとわかるのですがF値は数字が小さいと光の量が多く、反対に数字が大きいと光の量は少なくなります。
ややこしいですがここはしっかりと覚えておきましょう
F値 | F1.8 F2.8 F3.5 F4 F5.6 F6.3 F8 F9 F10 F11 |
絞り穴 | 開放 ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 絞り |
光の量 | 多い ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 少ない |
ボケみ | 多い ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 少ない |
被写界深度 | 浅い ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ ⇒ 深い |
F値の数字が小さいほどよくボケる
小難しいことはぶっ飛ばしていただいて結構なので、とりあえず書きますね。
絞り穴といわれる羽根がレンズにはあるのですが、F値の数字が小さいとその絞り穴が大きく、光が入り込みやすいんです。
光が入ることでの影響で背景や、ピントを合わせていない場所にボケができやすいんです。【前ボケ】や【後ろボケ】というやつですね。
簡単に言うと、絞りを開放側にすればするほど、ピントの合う範囲が狭くなるためです。
この写真は蓮の葉っぱに溜まった水滴にピントを合わせています。
手前の葉っぱは完全にボケています。【前ボケ】
蓮の花にピントが合っています。後ろのお寺はかなりぼけているのがわかります。【後ろボケ】
肉眼で見た時と違った世界がそこにあります。カメラの楽しさの一つですね。
アジサイの花にピントが合っています。後ろの葉っぱはボケていていい具合です【後ろボケ】
葉っぱの後ろは陰になっている部分で、実際にはこんなに暗くはありません。
レンズの効果で背景が暗くなっています。紫と緑と黒のいい写真になりました。
F値が大きいとパキッとした写真が撮れる
函館市の西部地区 (空が残念です・・・)
風景全体にピントを合わせたかったのでF値を9にして撮影しました、これ以上F値を絞る(=F値を大きくする)とまた新たな問題が出てくる可能性があるので、F値を絞るのは大体9くらいまでにしています。
その理由はまた違う記事にアップしようと思いますので、今はF値が小さい=ボケやすい・F値が大きいとピントが合いやすいと覚えててください。
F値が小さいと速いシャッタースピードで写真が撮れる
F値の数字が小さくなることによってレンズの中の羽根が開くので、取り込める光の量が多くなります。そのため、写真が適正に撮れるための光が十分に取り込めるようになり、シャッタースピードを速くすることが可能になります。
仮にシャッタースピードが速すぎると、十分な光が得れないので写真自体が暗くなるからです。
※F値とシャッタスピードとISOは非常に密接な関係なのでこちらも違う記事で書こうと思います。
明るい写真が撮れる
F値が1.8なので、室内にもかかわらずシャッタースピードを1/800秒まで下げてもこの明るさ
そして猫の鼻にピントが合っているのがわかります。
(通常であれば室内撮影時にシャッタースピードが1/800秒は暗いです。F値を5.6で撮った場合はシャッタースピードが1/100秒程度になるので、動く被写体ならブレる恐れがあります)
こちらの写真は何とシャッタスピードが1/1000秒
無駄な速さですが、あくびの瞬間をとらえちゃいました(笑)
F値の範囲はレンズによって変わってくる
F値の範囲はレンズによってさまざまです、ものによっては大きく開きがあるものから、一つの数値のみのものもあります。
それぞれに特徴があり、使うシーンも違ってきます。
例を挙げると、単焦点レンズ、開放F値(そのレンズの一番小さいF値のことをいう)が変化しないレンズ、望遠レンズなど・・・
種類や仕様によって変わるので、一概にどれがいいというものではありません
(一眼レフカメラのレンズは交換式ですので、多岐にわたり様々なレンズが存在します、レンズの話はまた違う記事で書こうと思います)
F値の数字の間隔は一定ではない
F値の数字は一定間隔で刻まれているのではなく、ある一定の法則に基づいて増えたり減ったりしています。
計算がややこしいので今回は割愛します。
F値で得られる光の量
F値と光の量の違い 例: F値5.6を基準にした場合
F1.4 | F2 | F2.8 | F4 | F5.6 | F8 | F11 | F16 | F22 |
16倍 | 8倍 | 4倍 | 2.8倍 | 0 | 1/2 | 1/4 | 1/8 | 1/16 |
計算は割愛させていただいているので、サクッと簡単に説明しますと、例えば、F2.8からF2にすると光の量は2倍になり、反対にF5.6でからF8にすると光の量は半分になるという具合です。
まとめ
- F値は最初に完璧に覚えようとするとかえって難しく考えてしまうので、F値が小さいとボケる写真、反対にF値を大きくするとパキッとした写真になると覚えておくといいですよ。あとはいっぱい写真を撮って覚えましょう。
- F値はレンズを通る光の入る量を数値に表したもので、F値が小さいほど光の量が多く、F値が大きいほど光の量は少ない。
- F値を変化させることによって画質に影響が出る、F値を開放にするほど画質が悪くなり、F値を絞るとある一定のところまでは画質が良くなりますが、そのあと徐々に悪くなる傾向にあります。だから、おおむねF8やF9辺りが画質がいい(レンズにより異なる)
- そのレンズで設定できる一番小さなF値を【開放F値】という。
- ちなみに開放F値が小さいレンズを日本人が好むのは、ボケみが出るからだそうです。
下のボタンに「一眼レフカメラ②【初級編】 シャッタースピードについて」のリンクを貼っておきます
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